公開日 2021年11月

~思い出すままにツラツラと意味もなく~
和歌山県紀ノ川に架かる上水道の水管橋の崩落は、防災や減災が言われる中で考えさせられる事故である。水道事業の初めのころから素材は、昨今改良されて、耐用年数の長いものになりつつある。だが、永遠に使用できるものではなかったのである。大きな震災には目が行き届いても日常的なものには届きにくいことも多いのだ。
不謹慎なことを思い出したが、あるところで道路脇に立つ信号機を支えている鉄柱の根っこが腐食して倒れた。耐用年数にはまだまだ十数年あるにも関わらず、である。原因を調べて笑わずにはおれなかったが、笑えるのは不幸中の幸いで負傷者がなかったからである。いわゆる犬が片足上げて小便をする柱に選ばれていたのである。
更に、このことを書いていて高校時代の生物の授業を思い出した。テストの問題を見て驚いたのである、「犬が片足をあげて小便をする理由を述べよ(両足をあげると倒れる、との答えは駄目)」の設問に目が点になった。授業中に冗談に話された記憶はあったが、テストで評価されるとは思わなかった。
紀ノ川に架かる水管橋の「水管橋」の読み方が気になったのだが、うまいことNHKのニュースで「すいかんきょう」と言っており納得した。私流に言えば橋の種類では橋は「きょう」と読み、鉄道橋、併設橋、潜水橋などがある。水管橋はこれらに相当する。橋のある、架けられている地域を表していないからである。
先月号で書いた「加賀須野橋」、そのほか「吉野川大橋」「鳴門明石大橋」は地名の地点を結ぶ、橋渡しする、と言うことから「はし(ばし)」と呼ぶと思われる。だから、高知の「沈下橋」「しらさぎ大橋」などの形状を示す場合であるにも関わらず「はし(ばし)」と読む理由が私には理解しがたい。
私の住む松茂は旧吉野川と今切川に挟まれている。水道が止まれば近い今切川は海水が入るが、その他は、ちょっと遠い旧吉野川から汲んできて手当できそう。飲み水は隣町の北島町の住宅に駆け込むしか方策はない。
(写真は、橋の下の導管、本文とは関係ありません)
徳島広域消費者協会 顧問 三原茂雄