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vol.138.不法投棄

公開日 2022年07月

R4.7月号コラム

~ちょっとした心遣いが出来ない~

 散歩の道筋に車の窓から投げ捨てられたと思われるレジ袋に入ったゴミが捨てられている。車が行き交う町道である。次々来る車に敷かれて、私の目に留まるときは中身が散乱している。最後は風で飛んで行くのか、おそらくはご近所の方が片付けているのだろう。

 ご近所の方の苦労を思いやってか、役場の不法投棄についての注意板が掛った。5~70メートルほどの間に3ケ所、3個の注意書である。最初に見た時には、驚いた、と言うのが偽りのない感想である。効果はあり、元のようではないが、レジ袋に入ったゴミをほぼ見かけることはない。

 よく似た例であるが、よく知られている加賀須野橋、いわゆる、昔の開閉橋、最近は昇降橋と言うのが適切だ。あの橋を散歩で渡るのだが、時折、ペットボトル、サンドイッチ程度の軽食の入っていたと思われるプラごみ、それらがレジ袋に入ったまま橋の上に、私が見かけるのは橋の歩道部分である。昇降している橋の管理人が草などと一緒に処置している。

 一昨年は、団地の自治会の係だったが、ゴミの集積所に夜間にテレビのような有料で引取ってもらう家電製品を置いていく。漬物の汁の入った大きな丈夫なビニール袋、数年前は漬物桶の古いものが放置された。処理費が必要なものを公共のゴミ集積所に捨てるのである。分別の仕方が分からないのではなく、担当や係にとって始末が悪い。

 興味あることも分かった。「美しくしておけばゴミは捨てられない」という格言なのか言葉である。確かに、ゴミが捨ててあれば、捨てても良い場所と思われる。捨てられても、すぐに処置して美しくしておけば、ゴミ捨ては減少する。だが、極めて少ないが、あそこへ捨てておけば何とかしてくれる、と捨て続ける人が無くはならなかった。今後は?

 行政に頼んで罰を与えることしか策はないのか。モラルで解決すべきことだが、なんとも悲しく、辛いことである。捨て得、を許さない、と叫ぶのも大人気無い。大人の対応をしたいが、ゴミの処理の担当や係になると、ただ怒り心頭である。そのような自分が情けない。
(写真の説明は不要と思われる)
     

R4.7月号コラム

徳島広域消費者協会 顧問 三原茂雄