公開日 2023年02月

~肉からのイメージは牛、豚、鶏~
もう10年以上も前の事、きっかけは忘れた。カレーの肉が関東では豚肉であるとのことを知った。まさかと思ってスーパーへ、レトルトカレーの肉は牛でホッとした。そこで長野に住む知人に聞くと何をいまさらと言う感じで「豚でしょう」。だから、「ビーフカレーと別な言葉があります。トンカレーなんて言いません。」ギャフンである。
ごく最近に何かで読んだのは、肉じゃが、の事である。ジャガイモと肉は必須であると思っていた。ところが、関西の牛、関東の豚らしい。別にどうでもよいがこれもビックリした。スーパーで見てすぐ気が付くが、牛肉は豚肉より高いのである。それゆえか、豚より、牛がちょっとばかり高級感がある。関西の肉じゃが、が高級なのである。
先日妻がある物をスーパーで買って帰った。「肉まん」と包み紙には記してある。中華饅頭の東京(関東)言葉なのかと嘆いた。ところが、である11月3日忘れもしない文化の日の徳島新聞を嬉しく楽しく読んだ。五木寛之氏の「新聞に夢中危うく誤嚥」の記事である。ここには「高齢作家、ブタマンで死亡」になりかけたと冗談を記しているのである。
推測の域を出ないが、肉と言えば牛の関西人は豚肉の場合は“豚”と特記することが求められる。肉まんと表記して、豚肉であれば安い肉を使いやがって・・と顰蹙を買うのだろう。それに比して関東では、肉は牛でも豚でも使用頻度の差がない。肉からのイメージが牛肉や豚肉との結びつきが弱く、肉まんの肉が牛であっても豚であっても良いのであろうか。
私のように徳島から1~2泊くらいの旅行しか県外に出たことがない者には地域の文化の一つ言葉は興味もあり面白い。ただ、このような言葉の文化も気が付けば東京に攻め込まれ地域差を無くしつつある。全国展開する店舗が増えれば更に徳島(関西)文化は弱くなると思われる。
(写真はブタまん、と思っている)
徳島広域消費者協会 顧問 三原茂雄