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vol.172.所属サークル“ウソくらぶ”

公開日 2025年05月

R705

~三行コントの会~

 最近は何処へも出かけないので新しい人との出会いもない。だから名刺という自己紹介のカードは持たない。ずっと以前は、他の消費者協会の人にお会いすることがあり自家製の名刺を持っていた。氏名と住所だけの簡単なものであったが、初対面の人との会話の糸口がないので所属サークルを書くことにし、「所属サークル・信州ウソくらぶ」と入れることにした。

 この名刺はそれなりに興味のある人とは会話が弾んだ。「珍しいことをやっているのですね。」までは良かったが、「嘘をつきあう会ですか?」には返答に困る。思いのほか“ウソ”が理解されない。一言で言えば三行コントであるが、「昨今は新聞にしか扱われなくなり“新聞コント”・“風刺コント”ともいわれるのです。」と言葉を継いでも分かってもらえない。極めて認知度が低いのである。

 短詩形文学といえば短歌や俳句をさしているが、最近は川柳も加わっているような雰囲気である。川柳の認知度が大きくなり新聞や雑誌にも扱われている。それに引き換え三行コントは普及が進まず、徳島新聞も「チャンネルO(ゼロ)」と言われて読者の手紙欄の中に囲みの欄があったが、投稿者が少ないのか消えている。三行コントの愛好者は短歌・俳句・川柳に次いで第四の短詩形文学への認知度を上げようと頑張っている。

 三行コントは、『三行コント辞典』(著・池上元明・ペンネーム半風子)によれば①題②ナカ③オチ④ペンネームの形式である。この中でも重要なのは②のナカである。私の「信州ウソくらぶ」へ投稿を例にとれば
     「次の人」  ・・・・①題
  引き受け手なし  ・・・・②ナカ
      ―町内会長・・・・③オチ
   (徳島・イデアル)・・・・④ペンネーム
の形式となる。

 興味のある方は、読売新聞「USO放送」朝日新聞「かえくぼ」毎日新聞「ふんすい塔」に投稿されてはいかがですか。(カットは夏椿、俗に沙羅双樹と言っている)

元しらさぎ消費者協会会長 三原茂雄