公開日 2026年01月

~一月の言い換え、大和言葉は睦月~
新年早々の話には良い思い出ではないが、20年も昔の1月1日のことである。いつもなら昼前には着く年賀状が来ない。年賀状を見ないと心残りで初詣に出かけられない。夕方の4時半になっても来ない。まさかと思いつつ心細くなった。思い切って郵便局に電話した。郵政民営化の時である。人員整理等で忙しいとは郵便局の返事である。
電話してまもなく4時45分頃に年賀状が着いた。例年通り幾枚かの賀状には“元旦”との文字を見かけた。元旦は、字を見れば分かる通り水平線の上に日がある、出ている、それは日が昇った、少なくとも午前のことである。夕方の薄暗い午後を元旦の言葉は含んでいない。くどいようだが、1月1日は、元日ではあるが元旦ではない。年賀状に元旦と書く人は年賀の挨拶に午前中に訪問したと思っているのである。
ちょっと面白い用語に馴染みである1月と正月の関係がある。適切な歌ではないが、聞いたことがない人もあるので列挙する。
「日本全国酒飲み音頭」<酒が飲める>
一月は正月で 酒が飲めるぞ(酒が飲める飲めるぞ 酒が飲めるぞ)
二月は豆まきで 三月はひな祭りで 四月は花見で 五月は子供の日で・・・
また、「お座敷歌」<コリャどうじゃ>
一つとや ひとつは正月のことなれや ことなれや 門松なんぞは コリャどうじゃ
二つとや ふたつは二月のことなれや ことなれや 豆まきなんぞは コリャ・・・
この歌などで正月の意味が分からなくなった。正月は、三が日、あるいは幕の内くらいと思っていた。数学的な用語の使用を認めてもらえば、<酒が飲める>では、1月の期間の一部分が正月である。<コリャどうじゃ>では1月の期間は正月の期間ということ。正月の言い換えが1月、1月の言い換えが正月と言うことである。
新しい年の初めに政(まつりごと)を始める最初の月を政月と言い、中国から日本に伝わり、正月となった。眉唾かもしれない説。大和言葉の睦月は、正月には家族・親戚集まり、仲睦ましく、と言う意味と言われる。(カットに意味はない)
元しらさぎ消費者協会会長 三原茂雄