公開日 2026年04月

~勝つも負けるも理由がある~
相撲で千秋楽に3人の力士が同じ勝ち数で並ぶと巴戦で勝者を決める。この時話題になるのが先に試合をする力士二人と、後から出番がある力士のどちらが有利であるか。先に試合をすれば疲れているので、後から出番の力士に勝つのは難しいので後が有利であると思える。ところが、後から出た力士は勝ったとしても、更にもう一度勝つ必要がある。この時は疲れた体で、体力を回復した力士と戦う不利な状況になる。
結論を言ってしまえば力量が同じであった場合の巴戦は、先の試合を選ぶ方が有利と言われる。高校数学で計算できるので興味のある方は計算してみれば分かる。計算無しの感覚的な判断では、先に出る力士は、勝てば次の決勝の試合がある。また負けたとしても、次の試合で勝ち上がった力士が負ければチャンスはないわけではない。後からの力士は常に負けた瞬間に試合の終了である。負ければ終わりと負けても次の試合の結果待ちの期待値の差が先に取り組む力士が有利なのである。
宝くじはどうであろうか。籤を買った人から集めたお金で当選金、手数料(広告などの事務費)を支払う、更に籤によっては地方公共団体の収益も含まれる。籤にもよるが、購入した瞬間に諸経費が引かれるので概ね45%が当選金額と言われる。購入者は千円の籤を買った瞬間に450円になっている。40%(千円券なら400円)が地方公共団体の収入。15%が事務経費である。
二人でのギャンブルはどうか。力量が同じで、甲は千円の所持金、乙は五百円の所持金とする。一回のゲームごとに勝てば1円の金額のやり取りである。勝負がつくまでするとして考える。高校数学で計算できるが今はしない。言葉で説明するには極端な例を考えるのである。千回負け続けて甲は負ける。乙は五百回負け続ければ負ける。「よく言われる勝ち逃げは許さない」なら、続けて千回負けと五百回負けはどちらが起こりにくいか。
計算式無しで言ってしまえば、千円の掛け金を持っている甲が勝つ可能性・確率は1000/1500=2/3である。乙が勝つ確率は500/1500=1/3なのである。言い換えれば所持金、掛け金の所有金額の比が勝つ確率の比である。悲しいことに金の力は強い。
(カットは本文とは無関係。蜂須賀桜)
元しらさぎ消費者協会会長 三原茂雄